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HIBIKI column vol.19

カール・ラガーフェルドが亡くなってしまいましたね。
彼の時代のシャネルが大好きだった私にとってソレは大事件だったのですが、
ウチの若いスタッフにその事を言ったら、「誰ですか?」と返ってきたのには驚きました。
時代の流れは怖い(笑)
しかし、私も私で彼が写真家だった事はなくなった後に知って、思わず彼の写真集を一冊買ったのですが、
ページを開いて思わず2度見してしまいました。
その中の1シーン。
ボンテージをまとったシンディ・クロフォードが仁王立ちになり、その前で男性が跪き、
サイドにはドン・ペリオニオンの瓶。
「いかにも」な写真が!!!!

そう、この写真は私がまだ名もないフレッシュな女王様だった頃、ある外人のM男性に見せてもらって一目で気に入った写真でした。
まさか、その写真がカールの作品だったなんて!!!

その方は、バルセロナにSM仕立てのお城を所有している紳士で、奥様は女王様という絵にかいたような方でした。
細い細い曲がりくねった坂道を車で上がり、大きな木製のガレージドアをくぐると昔絵本で見たような
レンガつくりのお城が左手に見え、右手正面にはガレージを改造したバーベキュースペース。
それだけで面喰ってしまったのを覚えています。

城の中へ案内されると大きな玄関には吹き抜けがあり、ビリヤード台が置いてある。
その奥に上へ上る階段があり、4室はあったであろうゲストルームへと続き、
鐘付台だったであろうスペースからは滑車が掛けられ、そのまま吊るせるようになっていて
私は世界のSM愛好者のスケールに、ただただ驚かされるばかりだった事を覚えている。
人は驚きすぎると言葉を失うモノなんですね(苦笑)
さて、そのM紳士はそこまで案内して、私たちを1階のリビングまで連れ戻してきました。
そこで自慢げにマントルピース(壁付け暖炉のフレームのようなもの)を見せ、1枚の写真を私に見せてこう言ったのです。
「この写真が好きすぎて、ここに同じもの作っちゃったんだ。昔ここで妻に、このポーズをさせたもんだよ」
そういった彼をよそに、私はこの写真の虜に一瞬でなったのでした。
いや、当時英語が全く分からなかった私は、
「この写真がここで撮影され、モデルが妻だ」と言ってるんだと大興奮でした(笑)
そしてM紳士は私にこう追加したのです。
「ほら、このシーンにドンペリだよ?」もう10000%の笑顔。
「だって、女王様の聖水って僕たちにとってドンペリだから」

あーーーーー、なるほど!!

この時私は、なぜ外人が(特にヨーロッパ人)聖水をねだる時に「would you give me Champagne 」
というのかを知ったのでした。
本当にセンスの良い言い回し・・・今でも私は外国の方とプレイをするとき
Champagne
と言いまわすようにしています。
そしてそんな経験から10数年・・・・
私はやっとその写真がカールラガーフェルドによる作品で、
女王様は、実はその奥様ではなく、あの「シンディー・クロフォード」様だと知ったのでした。
そして、その時のM紳士は、その写真が大好きで、それを再現したく自分の城の中に同じものを作り、
夜な夜な奥様と再現プレイをしていたことも・・・・

にしても、これも不思議な縁ですね。
数あるカールの写真集から私は直感でこれを選び、そしてこの思い入れ深い写真に再会する・・・

Hey guys, would you like to drink champagne?
I have your “Dom Pérignon”

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